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やました社労士事務所

入社書類

入口は厳格に

今回は社員が入社する際に提出する「入社書類」についてお話しします。

まず、皆さんの会社では入社書類はいつまでに回収していますか?
入社後2週間以内?1ヶ月以内?もしかして未だに提出していない社員もいるのでは。

実際は早く提出する社員もいれば、1ヶ月以上経っても提出しない社員とさまざまでしょう。
入社書類なんですぐに提出しなくても仕事をバリバリこなして結果を出してくれれば問題ない」
そう解釈している社長、現場責任者は多いはずです。
営業成績を残せば入社書類なんてお金を生まないものをきちんと提出しても意味がない、
入社書類より早く仕事を覚えてほしいと思っていませんか?

実はその考えが事故やトラブルを招くことになるのです。

例えば。。。
ドライバーとして採用したにもかかわらず、運転免許を持っていなかった。
フォークリフトの資格保持者として採用したのに実は資格を持っていなかった。

採用されたいが為に採用面接で資格保持者と嘘をつき、資格証明書等を意図的に提出しない可能性もあります。
これは経歴詐称となるばかりか、事故を起こして会社に賠償責任が生じることもあり、会社の信用にも傷がつきます。
会社の約束事を守れない社員は、将来トラブルを招く可能性だってあります。、
そのようなトラブルを防止する為にも、入社までに書類を回収出来るような社内ルールを作ることが重要です。

採用の取消をする際の行政基準として
「事前に知ることができず、かつ社会通念上相当として是認できる事由」
がなければならないとしています。
入社書類を提出しないから即採用取り消しはかなり強引ですが、採用取り消しの要因の一つとするならば、
会社は事前にそのような社員であると把握する必要があるのです。
再三の求めにもかかわらず、誓約書を提出しなかった従業員を試用期間中に
解雇した事案において有効である、という判例もありますから(名古屋タクシー事件)

入社書類にかかわらず、入社後は必要な書類を会社に提出してもらう機会は多いでしょう。
まず、入社の段階で「ここの会社は規律をきちんとしている」と思わせることが非常に大切なってくるのです。

すぐにでも入社書類の確認、提出期限、就業規則や社内規定の改定を行いましょう。